「佐賀牛」は、現在全国に200種類以上あるといわれる銘柄牛の中でも、2番目に格付け基準の厳しいブランド牛。全国の黒毛和牛の中でもトップレベルの肉質、それが生産者の自慢です。
佐賀県北西部、玄界灘に臨むわが唐津・玄海地区は牛の畜産業がさかんなところ。黒毛和牛の飼育頭数は佐賀県全体の約5割を占め、「佐賀牛」の主要産地となっています。
「佐賀牛」誕生から30余年。おかげさまで今やその名は全国に。海外進出も果たしました。
現在、畜産農家を取り巻く状況は決して楽観できるものではなく、多くの産地が高齢化と後継者不足という問題を抱えています。国内和牛の生産減少は続き、今後も減る一方。それでも、唐津・玄海地区の牛飼いたちは意欲的です。後継者も比較的順調に育っています。それは、昔から地域ぐるみの交流が盛んで、人を育てる仲間の輪が広がっているからなんです。
確かに畜産農家は楽じゃないけど、まるでわが子を育てるように牛たちの世話をする仲間たちをみていて、みんな牛を育てながら牛に養われ、そしていつの間にか牛飼いが天職になっているんだな_と。
▲頼れる肥育農家の仲間のひとり、中山敦夫さん
ブランドを守るということは品質は当たり前で、市場が求める出荷量の確保、安定供給も大切です。どこの農家でも家族が一番のパワー。それに加えて必要なのが、地域の仲間のパワーです。先輩からの教えを若い者たちに伝える。家族ぐるみで交流し、精神的にも助け合う。「そんな仲間たちがいるから面白い」「お互いの苦労を分かり合える女性部の仲間がいるから頑張れる!」
頼もしいことに地元の畜産農家にも若い担い手が次々と育ってきています。彼らとともに、地域一丸となってさらなる佐賀牛ブランドの信頼を築き、私どもが厳選した美味しいお肉をみなさまにお届けさせていただきたいと思っております。
(株)中山牧場 中山敬子
佐賀県玄海町の畜産農家(中山牧場)に生まれ育ち、生産から食肉販売までを手がける。唐津・玄海生まれの「佐賀牛」を守りつなげるために、生産者の思いと消費者のニーズをむすぶ役割を担いながら、生産者たちのネットワーク作りにも日々まい進中。
わが「中山牧場」の畜産の現場も頑張っています 中山敬子(たかこ) ▶▶▶