Vol.25
本当にうれしいです。人口減少に悩むこの玄海町の新たな住民になってくれたことはもちろん、「佐賀牛」のもととなる黒毛和牛の仔牛を生産する繁殖農家を目指してくれていること。同業者ですよ。仲間ですよ。二人の夢の実現に向けてみんなで応援するし、反対に若いパワーで地元を盛り上げてほしいと願うばかりです。
東京出身の暁(さとる)さんと佐賀出身のひかりさんは東京農業大学の吹奏楽部で出会います。大学卒業後、暁さんは音楽家への道を歩むべく一時ドイツへ留学しますが、帰国後はひかりさんが待つ佐賀へ移住、そして結婚。20代は何事もひとりでチャレンジしてきたという暁さんも「30歳になって、これからは夫婦二人で話し合って将来のことを計画していきたい。二人だったらどんな壁も乗り越えられる気がします」と。大学在学中から畜産に興味があったという暁さんですから、その後の流れは自然だったと思います。
実は二人とも農大で学んだとはいえ、実家が農家だったわけでもなくこの道は全くの素人。ましてや畜産農家となると初期投資もハンパではありません。最初に相談した人たちからもかなり厳しい意見をもらったそうです。でもね、それであきらめる必要はないと私は思うんです。知らないからこそ、夢に向かって思い切って飛び込んでいける。それから先は経験を積む中でおいおい、ね。自分たちで決めたことだから、途中大きな壁にぶつかっても軌道修正は可能だし、まずは地元の人たちと広く交わって地道にやっていけば自ずと道は開けてくるのではないでしょうか。
この4月から暁さんは地元の繁殖・肥育一貫の畜産農家で本格的な修行に入りました。4月出産のひかりさんは産休が明け次第、JAからつのキャトルステーション(仔牛共同育成施設)に復職予定。畜産農家になる夢に満ち満ちた夫に対し、妻は最初「大丈夫かな…」という不安もあったそうですが、生後間もないデリケートな仔牛たちの世話をするうちに、自身にもエンジンがかかってきたのだとか。「ベテランの職員さんはすごいんです。この子は顔色が悪い、と一目で仔牛の不調を見抜ける。黒毛なのに(笑)。私も早くそうなりたいです」。まずは順調に船出できたかな。二人とも頑張ってね!
<2022年 夏>
Vol.30<2024年 冬> 佐賀牛の歴史を受け継ぎ、繋ぐ これからも
Vol.29<2024年 夏> これからもっと、佐賀生まれ、佐賀育ち
Vol.28<2023年 冬> 玄海町の「SDGsの目標7」の取り組み
Vol.27<2023年 夏> 子育て真っ盛りの若手スタッフも増えてきました。
Vol.26<2022年 冬> 通信でお伝えしたいのはありのままの中山牧場です。
Vol.25<2022年 夏> 将来の牛飼いを夢見て、若い夫婦が玄海町にやって来ました。
Vol.24<2021年 冬> 飲食店の元気は、社会の活力です。
Vol.23<2021年 夏> 今春から新たな事業にもチャレンジです!
Vol.22<2020年 冬> 私たちの玄海町にも「地域おこし協力隊員」と「素敵な家族」が来た!!
Vol.21<2020年 夏> 出来ることを一生懸命。
Vol.20<2019年 冬> 私たちは、ブランド和牛である『佐賀牛・佐賀産和牛』を厳選してお届けします。
Vol.19<2019年 夏> 繁殖から肥育まで。牛たちを無事に出荷できるのも地元の協力あってこそ!
Vol.18<2018年 冬> 和牛をおいしく楽しく堪能!
Vol.17<2018年 夏> おかげさまで 中山牧場50周年、食肉販売部門20周年。
Vol.16<2017年 冬> お肉のことを知れば知るほど、選び方や味わい方、たのしみ方がひろがります。
Vol.15<2017年 夏> 唐津・玄海育ちの「佐賀牛」冊子を製作しました。
Vol.14<2016年 冬> 「町のお肉屋さんを目指して!」肉の中山牧場呼子店オープン
Vol.13<2016年 夏> 「ふるさと納税」佐賀牛大変ご好評いただいてます!
Vol.12<2015年 冬> 牛の世話は母ちゃんにおまかせ!だって子育てと一緒やもん。
Vol.11<2015年 夏> 中山牧場の基礎を築いてくれた両親。
Vol.10<2014年 冬> おかげさまで、佐賀牛ブランド30周年。
Vol.9 <2014年 夏> フレー!フレー!「八重山郷里」日本初の子牛ブランド誕生。
Vol.8 <2013年 冬> 中山牧場「ひとりで楽チン!」シリーズ。第一弾完成!
Vol.7 <2013年 夏> 玄海町は修学旅行生の民泊・体験学習を受け入れ中!
Vol.6 <2012年 冬> 「和牛のオリンピック」に佐賀県代表選抜出品されました!
Vol.5 <2012年 夏> 中山牧場を『堪能できる』お店をご紹介します。
Vol.4 <2011年 夏> 石垣島は人も自然も最高! 中山牧場のスタッフ、只今奮闘中。
Vol.3 <2010年 冬> 牧場で育てた牛、その中でこれは!という牛をせり落とす。
Vol.2 <2010年 夏> うちの牧場では繁殖も行っているんですよ。
Vol.1 <2009年 冬> 秋の藁寄せは、一年のビッグイベント!